差し歯にして残したいけど…
虫歯が大きくなった場合、歯が残せるのか抜歯適応なのか?当院の一つの基準をご説明します。
こちらの写真は虫歯が大きくなってしまった歯のレントゲン写真です。    
 
そして元々の歯の形であっただろうところを黄色いラインで示しています。
こちらは歯に装着する土台の模型です。
一般的に差し歯と呼ばれるものです。
赤いラインで長さ、比率を示してあり、Cとは被せものをセットするところ、Rとは歯の根の部分に差し込むところです。
C:Rが最低限1:1必要で、Rが長い方が望ましいです。
土台を模型にセットしたところです。右の模型の黄色いラインが被せものの形を示しています。
レントゲン写真上でC:Rの比率を示しています。
明らかにRの長さが短く、抜歯適応と診断しました。
わかりやすかったでしょうか? 虫歯が大きくなり差し歯を入れる最低限の根の長さがなければ抜歯適応となります。
このように短くなった根に差し歯を無理に入れても接着力が確保できず短期間で外れてきたり、咬み合わせの負担に耐え切れず根が割れたりします。 神経を取っていると虫歯が進行しても痛みを感じないことが多く、このような状況になりやすいです。